- 貨幣って何ですか?
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一般的に金属でできているものを「貨幣」と呼んでいるんだよ。
毎日使っている「お金」を見てみましょう。金属でできているものと、紙でできているものがありますね。金属の方を一般的に「貨幣(硬貨・コイン)」、紙の方を「紙幣(お札)」と呼んでいて、すべてを合わせて「通貨」といいます。
- 貨幣はなぜ金属なの?
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金属は腐ったり、割れたりもせず、長持ちするからだよ。昔は金属のほかにもいろいろな材質の貨幣があったんだって。
大昔は、貝、穀物、布などを貨幣として使っていました。これを「物品貨幣」といいます。当時、布などは大変貴重だったのです。
やがて溶かした金属を鋳型に流し込んで造った「金属貨幣」ができました。金属の純度を君主が保証し、重さや形も規格化されていったのです。特に面白いのは、くわや刀をかたどった中国の貨幣です。金属は長持ちするほかに、同じ形のものを何枚も造れ、持ち運びにも便利だったのです。
- なぜ銅やニッケルが多いの?
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たくさんの貨幣を造るにはたくさんの金属が必要なんだ。
1円貨なら1円貨そのものに1円の価値があって、1円分の価値のある物品と交換できるというのが、昔の時代の貨幣の姿でした。誰もが価値を認める“モノ”という点では、金や銀はうってつけの素材です。
しかし、現在のように経済が発達し、大量の貨幣が必要になってくると、金銀だけではとても造りきれません。そこで現在では、記念貨幣を除けば、安定して供給できる材料という観点から、ニッケル、銅、亜鉛、スズ、アルミニウムといった金属が使用されています。
- まわりのギザギザは何のため?
- 最近の500円貨、100円貨、50円貨、記念貨幣には、すべてギザギザがあります。ギザギザは、もともと「貴金属の貨幣の場合に外縁が削り取られるのを防ぐため」あるいは「当時の最高額面の貨幣であることを示すため」につけられていましたが、現在では「目の不自由な人でも貨幣の種類が判別しやすいようにする」といった意味や、「偽造防止のため」につけられています。特に新しい500円貨には、大量生産型の貨幣では、世界初の異形斜めギザがつけられています。