桜の通り抜けとは?
桜の通り抜けの沿革
桜の通り抜けとは
毎年4月中旬頃の桜の開花時には、造幣局構内旧淀川沿いの全長約560mの通路を一般花見客のために1週間開放しています。
現在、造幣局にある桜は、関山、松月、普賢象、楊貴妃などの八重桜が主(大半は遅咲きの八重桜)で、満開時の美しさはたとえようもなく、明治16年に開始した「通り抜け」も昭和58年春には100年を迎え、今では浪速の春を飾る風物詩として、人々に愛されています。なお、大手毬、小手毬などは、他ではめったに見られない珍種と言われています。
桜の通り抜けの始まり
造幣局の現在の所在地の辺りは、昔から景勝の地として名高く、春は桜、夏は涼み舟、秋は月など四季折々のにぎわいを見せ、特に春の桜は有名で、対岸を桜ノ宮と呼ぶにふさわしく、この地一帯に桜が咲き乱れていたと言われています。造幣局の桜は、明治の初めに藤堂藩の蔵屋敷(泉布観の北側)から移植され、品種が多いばかりでなく、他では見られない珍しい里桜が集められていました。明治16年(1883年)、当時の造幣局長 遠藤謹助が「局員だけの観桜ではもったいない。大阪市民の皆さん方と共に楽しもうではないか。」と発案し、満開時の数日間構内川岸を開放して一方通行による通り抜けが始まりました。
「通り抜け」の名の由来
「通り抜け」とは、「桜花縦覧のため表門(現在は南門)から入り、造幣局構内を通って裏門(現在は北門)へ抜ける」、つまりは文字どおり構内を通り抜けることが、その名の由来です。「あともどりできない通り抜け」がいつしか「通り抜け」という固有名詞となってしまいました。
データで見る、桜の通り抜け
桜の通り抜けデータ
今年の桜、観桜者数等、桜の通り抜けのデータをご紹介します。
平成3年からの概要データ
平成3年から令和5年までの期間、観桜者数、今年の花のデータです。
年度 | 期間 | 観桜者数 (千人) |
今年の花 |
---|---|---|---|
令和5年 | 4月7日(金曜日) 〜4月13日(木曜日) |
152 (事前予約制にて実施) |
松月 (しょうげつ) |
令和4年 | 4月13日(水曜日) 〜4月19日(火曜日) |
112 (事前予約制にて実施) |
福禄寿 (ふくろくじゅ) |
令和3年 | 中止 | – | 楊貴妃 (ようきひ) |
令和2年 | 中止 | – | 春日井 (かすがい) |
平成31年 | 4月9日(火曜日) 〜4月15日(月曜日) |
587 | 紅手毬 (べにてまり) |
平成30年 | 4月11日(水曜日) 〜4月17日(火曜日) |
499 | 大堤灯 (おおぢょうちん) |
平成29年 | 4月11日(火曜日) 〜4月17日(月曜日) |
731 | 鬱金 (うこん) |
平成28年 | 4月8日(金曜日) 〜4月14日(木曜日) |
702 | 牡丹 (ぼたん) |
平成27年 | 4月9日(木曜日) 〜4月15日(水曜日) |
521 | 一葉 (いちよう) |
平成26年 | 4月11日(金曜日) 〜4月17日(木曜日) |
836 | 松前琴糸桜 (まつまえこといとざくら) |
平成25年 | 4月16日(火曜日) 〜4月22日(月曜日) |
623 | 天の川 (あまのがわ) |
平成24年 | 4月17日(火曜日) 〜4月23日(月曜日) |
670 | 小手毬 (こでまり) |
平成23年 | 4月14日(木曜日) 〜4月20日(水曜日) |
333 | 妹背 (いもせ) |
平成22年 | 4月14日(水曜日) 〜4月20日(火曜日) |
603 | 都錦 (みやこにしき) |
平成21年 | 4月15日(水曜日) 〜4月21日(火曜日) |
627 | 平野撫子 (ひらのなでしこ) |
平成20年 | 4月16日(水曜日) 〜4月22日(火曜日) |
792 | 普賢象 (ふげんぞう) |
平成19年 | 4月5日(木曜日) 〜4月11日(水曜日) |
580 | 松月 (しょうげつ) |
平成18年 | 4月12日(水曜日) 〜4月18日(火曜日) |
829 | 大手毬 (おおてまり) |
平成17年 | 4月13日(水曜日) 〜4月19日(火曜日) |
1,147 | 紅華 (こうか) |
平成16年 | 4月8日(木曜日) 〜4月14日(水曜日) |
907 | 御衣黄 (ぎょいこう) |
平成15年 | 4月11日(金曜日) 〜4月17日(木曜日) |
660 | 関山 (かんざん) |
平成14年 | 4月12日(金曜日) 〜4月18日(木曜日) |
490 | 蘭蘭 (らんらん) |
平成13年 | 4月17日(火曜日) 〜4月23日(月曜日) |
600 | 紅手毬 (べにてまり) |
平成12年 | 4月18日(火曜日) 〜4月24日(月曜日) |
800 | 楊貴妃 (ようきひ) |
平成11年 | 4月14日(水曜日) 〜4月20日(火曜日) |
770 | 鬱金 (うこん) |
平成10年 | 4月10日(金曜日) 〜4月16日(木曜日) |
680 | 福禄寿 (ふくろくじゅ) |
平成9年 | 4月17日(木曜日) 〜4月23日(水曜日) |
930 | 市原虎の尾 (いちはらとらのお) |
平成8年 | 4月18日(木曜日) 〜4月24日(水曜日) |
925 | 一葉 (いちよう) |
平成7年 | 4月18日(火曜日) 〜4月24日(月曜日) |
720 | 夕暮 (ゆうぐれ) |
平成6年 | 4月15日(金曜日) 〜4月21日(木曜日) |
831 | 麒麟 (きりん) |
平成5年 | 4月14日(水曜日) 〜4月20日(火曜日) |
1,011 | 花染井 (はなぞめい) |
平成4年 | 4月14日(火曜日) 〜4月20日(月曜日) |
959 | 天の川 (あまのがわ) |
平成3年 | 4月12日(金曜日) 〜4月18日(木曜日) |
847 | 鬱金 (うこん) |
観桜者数ベスト10
桜の通り抜け期間中の観桜者数ベスト10
順位 | 年度 | 期間 | 観桜者数 |
---|---|---|---|
第1位 | 平成17年 | 4月13日(水曜日) 〜4月19日(火曜日) |
1,147,000人 |
第2位 | 昭和34年 | 4月15日(水曜日) 〜4月21日(火曜日) |
1,061,780人 |
第3位 | 平成5年 | 4月14日(水曜日) 〜4月20日(火曜日) |
1,011,000人 |
第4位 | 平成4年 | 4月14日(火曜日) 〜4月20日(月曜日) |
959,000人 |
第5位 | 昭和54年 | 4月19日(木曜日) 〜4月25日(水曜日) |
958,338人 |
第6位 | 平成9年 | 4月17日(木曜日) 〜4月23日(水曜日) |
930,000人 |
第7位 | 平成8年 | 4月18日(木曜日) 〜4月24日(水曜日) |
925,000人 |
第8位 | 昭和50年 | 4月17日(木曜日) 〜4月23日(水曜日) |
914,759人 |
第9位 | 平成16年 | 4月8日(木曜日) 〜4月14日(水曜日) |
907,000人 |
第10位 | 昭和53年 | 4月18日(火曜日) 〜4月24日(月曜日) |
897,272人 |