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ヘビとメキシコドル(2025年1月14日)

2025年が巳年ということで、博物館の中にヘビに関連する展示物がないか探してみたところ、見つけました!

博物館3階に展示している、メキシコドルです。

メキシコドルの展示写真

このメキシコドルは、1824年から1869年にかけて製造されたもので、正式名称は「8レアル銀貨」と言います。
メキシコで産出した銀を使って製造され、幕末の日本を含むアジア地域で貿易決済用の国際通貨として使われました。

メキシコドルには、サボテンの上に立つワシが、ヘビを咥えている図柄が刻まれています。メキシコの国旗にも使われている図柄で、「ワシがヘビを咥えて、湖のほとりのサボテンにとまっている所に出会ったら、そこに都を築け」というアステカ帝国時代の伝説に由来しているそうです。

日本では、メキシコドル、メキシコ銀、洋銀とも呼ばれていました。高校の日本史の教科書や資料集でも紹介されているので、名前を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?

日本国内で流通していた一分銀3枚と同じ価値のお金として使えたことから、裏側には漢字で「改三分定」の文字が刻まれています。

メキシコで産出した銀で製造され、アジア地域で使われる国際通貨となり、幕末の日本でも一時的にせよ使われたことのある、ヘビがデザインされているお金。しかも、漢字も刻まれているお金。
改三分定としてのメキシコドルは、幕末の、日本と西洋とのせめぎあいの歴史を伝える、和と洋が一体となった類なきお金です。

このメキシコドル、ヘビが刻まれているということで、
博物館・美術館・展覧会の情報サイト「アイエム(インターネットミュージアム)」が実施している、「ミュージアム干支コレクションアワード2025 巳」にエントリーしてみました。

(詳細は下記リンクからご覧いただけます(注:外部リンクとなります。))
https://www.museum.or.jp/eto-colle/2025/119148

ヘビとワシ、2種類の生き物が描かれた外国のお金を、当時の日本人は、どんな気持ちで見ていたのでしょうか。ちょっと気になりますね。

今年はヘビ年なので、博物館にお越しの際は、ぜひメキシコドルも見てみてくださいね。

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