記念貨幣の発行に関するこれまでの経緯

※下記は、財務省広報「ファイナンス2008.6『地方自治コイン』(地方自治法施行60周年記念貨幣)の発行について」より転載しています。

記念貨幣発行の趣旨

平成19年11月20日、東京国際フォーラムにおいて、天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、地方自治法施行60周年記念式典が挙行された。
これに先立つ11月14日、額賀福志郎財務大臣と増田寛也総務大臣が首相官邸で地方自治法施行60周年を記念して、平成20年より、47都道府県ごとのデザインをあしらった記念貨幣を順次発行することを発表した。これは、平成19年が、昭和22年5月3日に地方自治法が施行されてから60周年という大きな節目を迎え、内閣の重要課題として地域活性化への取組みを強化していることから、新たな地方自治の時代における地域活性化という願いを込めて記念貨幣を発行することが、通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律第5条に基づく国家的な記念事業としてふさわしいとされたことによるものである。

地方自治法施行60周年記念貨幣の発行に関する会合

11月の発表を受け、記念貨幣の発行の枠組みについて検討をいただくため、12月18日と1月16日の2回にわたり、「地方自治法施行60周年記念貨幣の発行に関する会合」(座長:吉野直行慶応義塾大学教授。以下「記念貨幣会合」)(資料1)が開催された。記念貨幣会合においては、記念貨幣(切手)発行の考え方、貨幣の種類等、記念貨幣のデザインのイメージ、デザイン決定プロセス、発行スケジュールなどについて検討が行われた。

(1)発行の考え方

記念貨幣(切手)発行については、以下のような考え方が確認された。

  • 各都道府県が主体性を持ってデザインのコンセプトを決定することなどにより、地域の創意工夫を活かしながら、それぞれの地域の美しい風物や重要なイベントなどを織り込み、かつ国民に末永く愛される記念貨幣を、地方自治法施行60周年を契機に平成20年7月から平成28年度前半までの約8年間にわたり発行する。
  • 記念貨幣と連携して郵便事業株式会社においても記念切手を発行する。
  • これらの取組みにより、地方自治に対する国民の理解を深めるとともに、地域、そして日本を見つめ直す機会を作り、地域活性化に寄与する。

(2)記念貨幣の種類・発行枚数

記念貨幣の種類については、金融機関において引換が行われる5百円バイカラー・クラッド貨(資料2)と造幣局が直接販売を行う純銀製のプレミアム千円銀貨の双方を発行することとされた。
日本における記念貨幣の発行は、昭和39年のオリンピック東京大会記念貨幣を最初として、以後、本年6月発行予定の日本ブラジル交流年及び日本人ブラジル移住100周年記念貨幣まで、29テーマ・52種類の記念貨幣が発行されている(資料3)。今回の記念貨幣については、47都道府県について2種類ずつとなることから、94貨種となり、これまでの記念貨幣の種類を上回る貨幣が発行されることとなる。
発行枚数についてみると、5百円貨の発行枚数は、最近の5百円記念貨幣の発行時に行っているように、金融機関に対する需要調査に基づき決定することとされた。また、千円貨の発行枚数は、直近の千円銀貨の応募倍率(需要動向)が発行枚数8万枚に対して8倍超となっていることから、平成20年については発行枚数をここ5年間で最も発行枚数の多かった10万枚程度とし、その後は、需要動向や各都道府県の人口等を勘案しつつ、発行枚数を調整していくこととされた。

(3)デザインについての考え方・決定プロセス

デザインについては、「デザインガイドライン」(資料4)、「デザイン決定プロセス」(資料5)が了承された。表面である都道府県ごとのデザインとなる面については、貨幣の形状、字体など最低限のデザインの統一性は確保しつつ、デザインの選定にあたり各都道府県の創意工夫を尊重することとし、幅広く関心をもってもらえるよう、各都道府県の誇るその都道府県を代表するような風物、イベント等を織り込んだものとすることとされた。また、裏面である各都道府県共通面については、独立行政法人造幣局が製作したいくつかの案が示され、会合における意見を踏まえ、更に造幣局が開催する「記念貨幣のデザイン等に関する検討会」において検討を行っていくこととされた。

(4)発行スケジュール

発行スケジュールについては、全国知事会の行った各都道府県からの発行時期に関する希望状況を踏まえ、平成20年度の発行都道府県を、本年7月の洞爺湖でのG8サミットの開催地となる北海道、本年11月に「源氏物語千年紀記念式典」を開催する予定である京都府、平成19年7月に石見銀山が世界遺産に登録された島根県の3道府県とすることが決定された。また、平成21年度以降の発行順序については、記念貨幣会合メンバーから構成される小会合において検討を行うこととされた。